「MR資格ってどんな試験なの?難しいの?」
「MR資格を受けるのに受験資格は?」
「MR資格を取ると転職に有利ってホント?」
MR未経験者の場合、“MR資格”がどんなものなのか、よくわからないことがありますよね。
そこで今回は“MR資格”に関するいろいろな情報を紹介していきます!
こんにちは!
MR資格を取得して、MRを10年以上経験してきたMR太郎です。
MR資格について主につぎの3つのことを解説していきますね。
- MR認定試験ってどんな試験なのか?
- MR認定試験の難易度と勉強方法は?
- MR認定試験に合格した後の手続きは?
なるべく医薬品業界ではない異業種のあなたにもわかりやすく紹介します。
これを読むことでMR資格に関する情報はほぼ網羅できるはずです。
なのでMR資格に関して、誤解のない正しい知識を身につけることができますよ!
とりあえず目を通しておけば、なにか勘違いしてMRへの転職に遠回りしてしまうこともないですよ。

はい、まず「MR資格」は国家資格ではありません。
またこの資格がないと法律的にMR業務ができない・・・とかいうものでもないんです。
公益財団法人MR認定センター(※)が実施している“MR認定試験”に合格して、MR認定証を発行してもらうことをみんな“MR資格”と呼んでいます。
※公益財団法人MR認定センターとは
MR認定試験について管理運営している団体で、認定試験以外にも教育研修事業、MRに関する調査研究や出版事業などを行っている。
MR資格はあくまでも「MR業務を行うに値する知識をもっていますよ~」ということを認定する“ただの認定制度”なんです。
なので結論を言ってしまうとMR資格が無くても製薬会社に転職することは可能なんですね。
つまりMR未経験者の場合は、応募のときにMR認定試験を受験していなくても大丈夫!
選考において不利になることはないので安心してくださいね。
転職して入社後に勉強すればOKですよ。
あと自分の受験体験を通じて、MR認定試験に「合格するまでの勉強方法」についても紹介します。
参考にしてみてくださいね。
それでは行ってみましょう!
目次
MR認定試験ってどんな試験なの?
下の図はMR認定試験の受験資格から認定証の交付までの全体像です。
この全体像の流れに沿って、MR資格について紹介していきます。
まずは「MR認定試験の受験資格」から行ってみましょう!
「MR認定試験」の受験資格
MR認定試験の受験資格は、”導入教育”を修了させることで得ることができます。
「導入教育」は通常、製薬会社やCSOで受講します。
CSOとは
CSO(Contract Sales Organization)は、自社のMRを製薬会社に派遣する会社。
製薬会社に派遣されるMRを「コントラクトMR」という。
あなたが製薬会社やCSOに「MR未経験者」として転職した場合、入社後に“導入教育”のカリキュラムが組まれているので心配はありません。
転職先の会社のカリキュラムに沿ってしっかり勉強すれば、MR認定試験の“受験資格”を取得することができますよ。
ただ例外として、製薬会社やCSOに在籍していない人が、個人で導入教育を受講する方法があります。
これはつぎの2つのケースです。
- 製薬会社やCSOに転職する前に導入教育を受ける
- MR職を離れているなどの理由により、個人でMR認定証を更新する
このような場合は、以下の認定センターの教育研修施設で基礎教育300時間の「導入教育」を受講します。
MR導入教育基礎教育を実施できる教育研修施設
株式会社医薬情報教育研究所
東京都品川区東五反田1-7-11
また導入教育を受講するためには以下の条件があります。
1. 学校教育法に基づく大学(ただし、短期大学を除く)を卒業した者。海外における大学卒業者を含む。
2. 短期大学(高専・専修学校卒業者を含む)後、企業において2年間就業した者。
3. 高等学校卒業後、企業にいて4年間就業した者。
4. 1.~3.に該当する者と同等以上の知識を有するとセンターが認めた者。
※MR認定センター 教育研修施設より引用
ただここで注意がひとつあります!
はじめてMR認定試験を受験する場合は、製薬企業やCSOに転職してから導入教育を受講して受験するのが一般的です。
なのであなたは個人で導入教育を受講する必要はありません!!
正直な話「自分でMR資格の勉強をしました!」というのは、転職面接でのアピールにならないので注意してくださいね。
ポイント
MR資格の勉強は、製薬会社やCSOに転職してからはじめるのが一般的です!
MR認定試験の実施日程
MR認定試験は毎年1回、12月の第2日曜日に東京と大阪で実施されます。
試験時間は「朝から夕方まで」なので、地方都市に住んでいる人は東京や大阪のホテルに前泊して受験しています。
ちなみに2017年度の認定試験は以下の会場で実施されました。
東京・・・学習院大学
大阪・・・大阪工業大学大宮校、立命館大学 大阪いばらきキャンパス
認定試験の科目
MR認定試験の 試験科目はつぎの3科目(2018年度現在)です。
- 医薬品情報
- 疫病と治療
- 医薬概論
疾病や治療に関することや薬理学などの医薬品全般に関する知識が出題されます。
そしてMR認定試験に合格するには“3科目すべて”合格する必要があります。
もしも不合格の科目があった場合は、次年度は不合格の科目だけ再受験すればOK。
合格科目の有効期限は、初回の受験年月から5年間です。
認定試験の問題は、選択式のマークシート。
基本的に「暗記科目」ばかりで、“覚えているか?”or“覚えていないか?”の問題ばかり。
なのでしっかりと事前に勉強していった人は「受かる試験」と言えます。
なお医師および薬剤師は「医薬品情報」と「疾病と治療」の受験科目が免除されて、「医薬概論」のみの受験です。
MR認定試験の難易度と勉強方法は?
試験の合格率は例年70%前後
MR認定試験の合格率について、ここ5年間の推移をまとめてみました。
※MR認定センター「これまでの試験結果」より引用
総受験者の合格率は全体で約70%前後ですが、このうち新規受験者の合格率は80%前後です。
(つまり再受験者組の合格率が悪いということ)
なので製薬会社やCSOに転職して真剣に勉強すれば、ほとんどの人が一発で合格できる試験だと言えますね!
ちなみに全MRにおけるMR認定証の取得率を見てみましょう。
2017年3月31日時点でMR業務に就いている者の総数は63,185名。
そのうちMR認定証取得者は61,168名なので、MR認定取得率は96.8%です!


ちょっと安心したかな!
試験の勉強方法は過去問を解くだけ
MR認定試験に合格するための勉強方法はつぎの2つだけです。
- MRテキストを読む
- 過去問を解く
「MRテキスト」はMR認定センターが発行している以下の4種類のテキストです。
- 医薬品情報
- 疾病と治療(基礎)
- 疾病と治療(臨床)
- MR総論
MR認定試験を受けるためには必須のテキストで、製薬会社やCSOに入社すれば必ず配布されます。
「過去問題集」も市販されていますが、これも会社から配布されるので安心してください。
多くのMRは「ひたすら過去問を解いて、間違ったところをテキストで確認」というオーソドックスなパターンで合格しています。
そしてMR認定試験の勉強は「疾病と治療」や「医薬品に関する知識」をひたすら覚える“暗記”がほとんどです。
つまり覚えていれば一発で解ける・・・でも覚えていないとわからない・・・という問題ばかり。
それに思ったよりも暗記する量が多いので、しっかり勉強しておく必要があります。
とくにMR認定試験の「直前期の1ヶ月間」は、どのMRも勉強漬けです。
朝仕事をする前に勉強をして、夜も仕事が終わったらひたすら勉強・・・という感じ。

大丈夫です!
新規で受験する人たちの8割は合格する試験です。
とりあえず周りのみんなと同じように勉強していれば“受かる試験”なので安心してくださいね。
試験に落ちたら肩身が狭い?
いままでの説明の通り、MR認定試験の合格率は約8割です。
なのでもしも不合格だと社内で肩身の狭い思いをすることになります。
昇格や昇給に影響が出ることもありえるでしょう。
また多くの製薬会社やCSOでは、MR資格の取得をほぼ義務付けているところが多いです。
実際に大きな病院では、“MR資格を取得したMRだけ”が訪問できる規則があるところもあります。
つまりMR認定試験に落ちると業務に支障がでてくるのです。
もし1回目の受験で不合格になった場合は、再受験でつぎの年に合格することは必須と思ってくださいね。
何回も受験して落ちてしまうと“MRに適性がない“ということでMRを外されてしまうこともありますよ!
試験に合格してからのMR認定証の発行や更新
認定証の交付には6ヶ月のMR経験が必要
晴れてMR認定試験に合格しても、それだけではMR認定証は交付されません。
認定証の交付には“6ヶ月間のMR実務経験”が必要なのです。
これには認定試験に合格する前からの実務経験を含めてもOKですよ。
といっても製薬会社やCSOに転職して、普通にMR業務を6ヶ月やっていれば大丈夫!
なにも心配はありません。
あなたはしっかり勉強して認定試験に合格すれば、あとは会社の研修教育担当者が全部手続きをしてくれます。
逆に製薬会社やCSOに転職する前に、認定試験を“個人で受験して合格した場合”は注意が必要です。
結局“製薬会社やCSO”に転職しないと6ヶ月間のMR実務は経験できないので、認定証が交付されないんです。
やはりMR認定試験は“製薬会社やCSOに転職した後”に受験した方がよいということですね。
MR認定証の有効期限は5年間
MR認定証の有効期限は5年間なので、MR資格を取得後に5年ごとに更新が必要です。
更新のためには「継続教育」を受ける必要があります。
ただ「継続教育」といっても、製薬会社やCSOで決められた研修カリキュラムを受けているだけでOKです。
普通にMR業務をして、普通に会社の研修を受けていたら何も問題ないので安心してください。
とくに更新のためにあらためて試験を受ける必要はないですし、手続きは全部会社がやってくれます。
MR認定証を取得した後に転職する場合の注意点
MR認定証を取得した後に転職する場合はどうなるのでしょうか?
MRとして別の製薬会社やCSOに転職した場合は、転職先で引き続き継続教育を受けられます。
転職前の会社と転職後の会社で受けた継続教育の期間が、合計5年間あれば大丈夫。
安心してくださいね。
ただMRをやめて“MR以外の他の業種”に転職する場合や、“出産”などでいったん退職する場合は注意が必要です。
なぜなら製薬会社やCSOの継続教育を受けないため、更新に必要な継続教育の期間に空白ができてしまうからです。
この場合は個人でも継続教育の空白期間の穴埋めをすることは可能ですし、更新手続を行うこともできます。
でもしっかりと条件を満たして更新手続をしないと有効期限が切れた時点でMR認定証が失効してしまいます。
MRをやめてしまった場合の更新手続きについては、つぎの記事を参考にしてください↓↓↓
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まとめ
これまで紹介した話について、MR資格のポイントを3つにまとめてみました。
MR資格のポイント
- MR未経験者は、MR資格がなくても製薬会社やCSOに転職できる。
- MR認定試験の勉強は、転職してから会社の研修で受ければOK。
- MR認定試験の合格率は約8割。
つまりあなたがMR未経験者でも、いつでもMRに転職することができるということです。
MRに転職してから疾病や治療の専門知識の勉強をはじめれば大丈夫ですよ!
そのかわりMRになったら認定試験は一発で合格してくださいね。
最後にMR認定センターが作成した「MRの動画」を紹介します。
よかったら見てみてください!
MRの仕事についてガチで知りたい人はつぎの記事が参考になります↓↓↓
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