MRをやっている女性が
「もうMRを辞めたい!」
と思ったら、この先を読んでみてください。
女性MRが、MRを辞めたり「MR以外の職種に転職していくこと」はよくある話です。
MRは、体力的にも精神的にも、なかなかしんどい職種で、年収は良いけど、
「こんなこと、いつまで続けられるか分からないから辞めたい」
という悩みを抱えている女性MRはたくさんいます。
また、女性MRの比率が年々高くなってきたけど、まだまだMRは、女性が長期的に働き続けるにはハードルの高い仕事です。
結婚や出産を機に、MRを辞めたいと思って転職することは「現実を直視した賢い選択」です。
将来の結婚や出産を見込んで、なるべく年齢の若いうちに次の手を打って転職しておく女性MRも多いです。
- もうMRは嫌だ!
- 将来のことを考えてそろそろ辞めたい!
と悩んでいる女性MRへ、MR経験を活かした「あなたに最適な職種」をいくつか紹介しますね。
目次
MRを辞めたい
朝から夜まで拘束時間が長い
朝が早い
MRは、とにかく拘束時間が長いですよね。
特に朝が早い。。。
開業医を担当している場合は、朝早く卸に訪問してMSと打ち合わせ。
朝礼がある場合は、さらに早く卸に訪問しなければならないです。
卸のMSと有意義な情報交換ができれば良いけど、
「朝は卸に顔を出せ!」
と上司に言われ、特に用事もないのに卸の壁際に立っているだけのときもあり、朝の卸訪問が苦痛なMRも多いですね。
夜が遅い
MRは朝が早いだけでなく、夜も遅いです。
どこのMRも、会社から一件でも多く施設を訪問するように言われていますよね。
開業医の場合、午後の診察が終わった後に訪問したら、結構遅い時間になってしまいます。
病院の場合でも、診療科によっては先生と会えるのが夜遅い時間の場合も多いです。
遅い時間に先生と面会して、夜になってから営業所に戻り、次の日の準備や内勤業務で家に帰るのが深夜・・・なんてこと、よくある話です。
これでは、体力的にも厳しいし、お肌にも良くないですね。
転勤が嫌だ
MRには転勤があると分かっていながらも、今まで住み慣れた土地を離れて、見知らぬところに転勤して住んでみると、「寂しいしつまらない」ということはよくあります。
MRの転勤先でのあるある話
- 転勤先の土地での知り合いは、同じ会社のメンバーや、同じエリアを回っている年齢の近いMR仲間だけ。
- 平日は忙しい時間を過ごしてるわりに、週末はやることが何もない。
- 周りに地元の友達なんて誰もいない。
転勤先で彼氏ができれば、週末を一緒に過ごせるけど、見知らぬ土地で一人暮らしで、彼氏がいないとかなり孤独です。
さらにこの先も転勤があるかと思うと、このままMRでいることが不安になってきて「MRを辞めたい」と思うのは当然の流れです。
卸が嫌だ
卸の中には、MRに対して横柄な態度を取るMSがいます。
MSは、施設の担当期間が長いので、施設を完全に牛耳っている場合が多く、
「何でも俺が仕切っている」
というMSは、特に態度がデカいのでやっかいです。
せっかく一生懸命先生に自社品のアピールをしているのに、「MSに邪魔されてしまう」というのは、会社の規模が小さいMRほどありがちな話です。
自分は何も悪い事をしていないのに、自分本位のMSに「訳の分からないクレーム」を入れられるということも珍しい話ではないですよね。
そんな理不尽なMSに会いに、わざわざ毎朝を卸に行くのはとても辛い話です。
自動車事故が怖い
もともと車を運転する機会がほとんどなかった女性にとっては、いきなり毎日営業車に乗って施設に訪問するのはけっこう大変ですよね。
「自動車事故が怖い」と思っている女性MRは多いです。
女性MRの方が、男性MRより「営業中の自動車事故の割合が高い」というのも事実で、どうしても運転が苦手で、何度も事故を繰り返してしまう女性もいます。
「ちょっと車を擦っちゃった」ぐらいならいいけど、相手がいる人身事故を起こしたときは、かなりヘコみます。
「いつか大事故を起こしたらシャレにならない」
と思いますし、とても不安ですよね。
MRという仕事に嫌気がきた
なんやかんや言って、
「そもそもMRという仕事に嫌気がきたから辞めたい」
という女性MRも何気に多いです。
MRという仕事に嫌気がくる原因
- 他のメーカーは次々と新薬が出ているのに、自分の会社の医薬品は「古い医薬品」ばかりで先生と面談しても新しい情報のネタがない。
- 新薬が出ないのに、訪問回数のノルマだけは高く、売上計画の追求も厳しい。
- 明らかに他社品の方が優れていたり、他社品と大して変わらない医薬品なのに、重箱の隅をつつくような差異化をして先生に売り込むのがもう嫌だ。
これらの嫌気がくる話は、MRという仕事の「残念な部分」で、あなたの力ではどうしようもないことが多いです。
さらに、医療機関から受ける「あなたへのひどい扱い」も「MRを辞めたいと思ってしまう原因」の一つです。
- 医療機関に行っても邪魔者扱いされる。
- とにかく医者からMRへの扱いがひどい。
- 別に自分がいなくても、医者にとっては何も問題がない。

会社からは、とにかく売上や訪問回数ばかりを追求されて、
「本当に患者の役に立っているとはとても思えない」
というMRも多いです。
あと「女性MRならでは」の話として、若くて容姿の良い女性MRの方が、先生や卸のMSに気に入られてチヤホヤされるということは、全国どこのエリアでもありがちな話です。
ハッキリ言って「腹立たしい」と思う反面、
「いつまでも続けられる仕事ではない」
と、どこかでMRに見切りをつける時が誰にでもやってきます。
もうすぐ結婚する女性MRの場合
結婚を機にMRを辞めたい
MRとして製薬企業に入社するときは「結婚してからも続けます」とは言っていたものの、結婚を機に辞めてしまうMRが多いです。
実際に、MRとしていろいろとしんどい経験を重ねると、彼氏と結婚することを機に「MRを辞めようかな」と思う女性MRがほとんどです。
結婚したからといって、急にMR本来の業務ができなくなるわけではないけど、
- このまま一生MRをやるわけではない。
- タイミングとしてはちょうどいい。
- MRは、もういいでしょ。
ということで、「もともと結婚を機に辞めようと思っていた女性MR」は、それほど違和感なく退職してしまいます。
あと彼氏が遠方にいる場合は、当然結婚したら旦那さんと一緒に住みたいから、新居に引っ越しすることになって退職してしまいます。
自分の今の年齢も考えて、「これを機にMRを辞めたい」というケースも多いですね。
会社の入社時の面接では絶対に言わないけど、
「そもそも結婚してからMRを続けようとは全く考えていなかった」
という女性MRは結構多いですよね。
彼氏の理解が得られない
もうすぐ結婚する場合、彼氏(旦那)の理解が得られないことも多いですよね。
MRの仕事は、朝早くから出勤して、夜遅くまで仕事をして家に帰ってくるので、なかなか彼氏の理解が得られません。
MRという仕事を理解してくれる彼氏なら良いけど、
「結婚したら、自分が家に帰ったら料理を作ってくれて一緒にご飯を食べたい」
という彼氏も多いはずです。
あなたより彼氏の方が「朝出勤する時間が遅くて、家に帰ってくる時間も早い」と、何となく気まずいということもありますね。
「嫁さんが朝から晩までバリバリMRとして営業をすること」にあまり理解できない彼氏から、
「結婚したらMRは辞めてよ」
と言われるパターンは結構あるのです。
結婚したら土曜出勤が嫌だ
せっかく彼氏と結婚して新婚生活がスタートするのに、講演会で土曜出勤とかあるのは嫌ですよね。
彼氏が土曜日休みの場合、せっかくの週末を2人で過ごせなくなってしまいます。
そんなことは自分も嫌だし、彼氏も嫌なはず。
彼氏からも
「そこまで仕事しなくてもいいんじゃないの」
と言われてしまいがちです。
当然あなた自身も、せっかくの土曜日に医者の相手をするより、大好きな彼氏とどこかに遊びに行って、新婚生活を楽しむ方が大切なはずです。
MRを続ける限り、土曜出勤の可能性はなくならないので、結婚をきっかけに「MRを辞めようかな」という方向に背中を押されることはよくあります。
結婚している女性MRの場合
仕事と家事の両立は難しい
あなたが結婚してる女性MRの場合、MRの勤務体系を考えると「仕事と家事の両立」は難しいですよね。
旦那さんが帰ってくる前に「料理を作って家で待っている」なんていうことはまずありえないです。
平日に、家の洗濯や掃除をすることはほとんどない状態が続きます。
ある意味、旦那任せ。。。
旦那さんが理解ある人で家事をやってくれるならいいけど、なかなかそうもいきません。
早朝か夜遅くに家事をやるか、週末にまとめてあなたがやるしかないということです。
さらに、平日の仕事の拘束時間が長いので、平日に旦那さんと顔を合わせたり、会話をする機会も減ってしまいます。

出産を考えるとMRは無理
旦那さんの理解があって家事をいろいろ手伝ってくれて、結婚しながら何とかMRを続けることができたとします。
でも、出産を考えると、MRを続けるのはなかなか難しいですよね。
あなたの担当エリアでも、出産をして育休を取得した後に現場に復帰した「ママさんMR」はかなり少ないはずです。
かなり旦那さんの協力がないと「現実的に無理」な話です。
朝は卸に訪問する時間が早いから、朝の出勤時に子供を保育園に預けるのは旦那さん。
夜も施設に訪問することもあるので、かなりの確率で保育園に子供を引き取りに行くのも旦那さん。
「そこまでしてMRを続けたいか」
という問題に必ずブチ当たります。
「旦那さんの義母さん」からも白い目で見られてしまうこともあります。
出産後の女性MRへの支援として、会社によっては、産休制度や育休制度がしっかりしている会社はあるけれど、育休制度を活用した後の職場復帰は難しいのが現状ですね。
外資系製薬企業の中には、「時短制度」を設けて、育児との両立を支援している会社もあります。
ですので、外資系製薬企業のMRへの転職という道もあるけど、
「そもそもMRを辞めたい」
という場合は、また別の何かの理由で、「やっぱりMRを辞めたい」ということになって、結局同じ道をたどるのでやめたほうが良いですね。
MR経験を活かした転職先
まずは社内での異動を検討
「もうMRを辞めたい!」
となっても、今の給与体系を維持できるというメリットを活かして、社内での異動を検討するのも一つの手です。
具体的には、本社勤務や支店勤務です。
本社の場合は、
- DIや学術の部署
- 教育研修の担当
などがあります。
支店の場合は、総務系の内勤業務がほとんどです。
いずれも現場でのMR経験が活かせる部署異動です。
ただ問題は、本社勤務も支店勤務もオフィスの場所が決まっているので、あなたの結婚後の生活の拠点にマッチするかどうかの問題もあります。
そもそも本社や支店の勤務を希望しても、「空きがない場合」は希望が通らないですね。
また、あなたが、
- 「今の会社内で異動するのは考えていない」
- 「今の会社に残ることに抵抗がある」
という場合は、MR経験を活かして、別の職種に転職することをオススメします。
薬剤師の場合は調剤薬局
あなたがもしも薬剤師の免許を持っている場合は、間違いなく調剤薬局への転職が第一候補になります。
調剤薬局に勤務したら、MRのような営業ノルマもなければ、競合MRと戦う必要もなくなります。
朝の卸訪問もないし、夜の施設訪問もないです。
患者さんと直接触れ合う仕事なので、本当の意味で「医療の役に立つ」ことができますね。
MRでは絶対に身につかなかった「調剤の技術」を身につけることもできます。
将来「調剤薬局」への転職を考えているのなら、早い方が転職に有利です。
薬剤師の女性MRが調剤薬局に転職する場合は、次の記事が参考になりますよ↓↓↓
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CROのモニター(CRA)
薬剤師の免許を持っていればいいけど、どちらかというと薬剤師の免許を持っていない女性MRの方が多いです。
どちらかというと、あなたもそうですよね。
そんな場合、女性MR経験者が転職する職種で人気があるのが「CROのモニター(CRA)」です。
参考
「モニター(CRA)」とは、CRO(Clinical Research Associate)に所属して、新薬の治験開発の業務を進めるために、施設の医師とやりとりをする担当者のこと。
実は、CROに勤務するモニター(CRA)の7割以上は女性です。
モニターは、「新薬の治験を開発する業務」を受託する会社で、GCPに準拠して施設とのやりとりを行うのが仕事です。
基本的に医師とのやりとりが中心になるので、MR経験がそのまま活かせる職種ですよ。
さらに、MRのような営業じゃないので、売上ノルマは無し。
施設への訪問はすべてアポイント制で、毎日何件も訪問件数のノルマがあるわけではありません。
CROのオフィスは、東京、大阪、名古屋のような都市部で、本人が希望しない限り生涯転勤は無いです。
実際に、MRを辞めてCROに転職して、結婚・出産しても続けている女性モニターはとてもたくさんいます。

CROのモニターに興味がある人は次の記事が参考になりますよ↓↓↓
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「MRをやめて、別のキャリアに進んでいきたい」 「全国転勤が嫌なので、MRをやめて転勤のない仕事に転職したい」 「結婚や出産の後も、安心して働き続けられる仕事に転職したい」 というような理由で、MRか ...
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その他の転職先
元女性MRに人気の「CROのモニター職」を紹介しましたが、その他にもMR経験を活かした仕事はとても多いです。
MRのパンフレットの作成や、全国規模の講演会の企画・運営をやっている広告代理店。
あなたが、もしも英語が得意なら、製薬企業や著名な医師から論文の作成などを依頼されるメディカルライティングの仕事。
これからの医薬品に関する情報提供のための新しいメディアに興味があるなら、インターネットを活用した医療系サイトの会社もあり、あなたが知っている会社も結構あります。
こんな感じで、MR活動の中で「何となく聞いたことのある会社」は、たいがい元MR出身者を募集していることが多いです。
さらに、転職エージェントに登録して求人案件を探せば、あなたの知らなかった職種がいろいろあるので発見がたくさんあります。
あなたのMR経験は、あなたが思うよりとても貴重です。
今までのMR経験が活かして、結婚・出産後も働き続けることができる職種に転職することは、普通によくある話なので安心してください。
まとめ
「MRを辞めたい!」
という女性のための転職先について紹介しました。
MRを始めたころは、いろいろな発見や喜びがあって、あなた自身も「やりがい」を感じていたのも事実です。
でも、
「この先もずっと長年MRを続けていくのは、どうなんだろうか?」
と悩む時期は、早かれ遅かれ、誰にでもやってきます。
これは女性であればみんな考えることですし、「結婚・出産とMR」を両立していく難しさを考えたら当然の話です。
そのためにも、なるべく早い時期に「あなた自身のあるべき将来像」を考えて、MRから転職をして早めに手を打っておくのは賢い戦略です。
ある意味、あなたは、早い時期にこの問題に悩み始めて良かったとも言えますね。
MRから別の職種に転職する場合は、狭い視点にならずに、医薬品業界全体を見渡しながら求人案件を探すのが一番です。
そのためには、転職エージェントへの登録は必須です。
転職エージェントに登録して担当者に相談することで、あなたが今まで知らなかった職種を知ることもできます。
あなたに最適な仕事を見つけて転職を成功させてくださいね。